Con Vento

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靴を磨け。

僕が通っていた音楽大学の近くには、「15個の古時計」という喫茶店があった。マスターひとりでやっているお店。大学入学前の入試期間から、マスターに本当に親切にしてもらった。大学の合格発表もそのお店のマスターに見てもらった。大学に入学して、二ヶ月。お昼ご飯を食べにいった僕の足下をみて、マスターはなぜか怒って言った。

「靴を磨け。」

靴磨きセットを渡され、店内で僕は、自分の靴を磨いた。とても不思議な気持ちで。その二ヶ月後、マスターは胃ガンで死んだ。あとからわかったのだが、マスターは建設会社の社長で・・体調を崩し、息子に会社を委ね、夢だった喫茶店をやったのだとか。遺言のようになってしまった「靴を磨け。」の意味は、全くわからなかったけど大学在学中、週末になるたびに靴を磨いた。

「靴は、男の履歴書だ」

という言葉を本で読んで、ひどく恐ろしい気持ちになったのは、3年前。マスターの「靴を磨け。」を思い出した。そんなに自分の靴に責任を持っていなかったし、意識していなかった。少なくとも自分にあう靴をはいて、メンテナンスをして、美しくエイジングしようと思った。

仕事先で、靴を脱ぐことが多い。今まで使っていたソメスサドル(馬具を扱う北海道の会社)のシューホーン付きキーホルダーが壊れて数ヶ月。エッティンガーの携帯用シューホーンをもらった。(あまりの格好悪さに使うのが恥ずかしい楽天カードのポイントで。)靴と一緒に美しくエイジングさせていきたい。

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by lc-a | 2009-10-18 21:27 | 思うこと
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北海道在住、佐藤義高のブログです。1996年頃から、Webに文章を書いてきました。


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